『毎日新聞』三重版 2006年6月4日付 教育基本法改正:「改正案、廃案を」 三教組定期大会、きょう決議 /三重 県教職員組合(三教組)の第45回定期大会が3日、伊賀市西明寺の市文化 会館で開会した。県内21支部から代議員約350人が参加、国会で審議中の 教育基本法改正案の廃案を求める特別決議案など7議案が提案された。4日に 採決し、閉会する。教育基本法改正案では、「我が国と郷土を愛する態度を養 う」ことが教育の目標に盛り込まれている。しかし、三教組の決議案は「法律 に書き込むことで強制が生まれ、憲法で保障された思想・良心の自由を侵害す ることにもなる」として、廃案を求めている。 開会のあいさつで、前嶌徳男・中央執行委員長は「憲法や教育基本法を変え ることで、子どもや国民に(愛国心を持つよう)責任を押し付けることになる」 と声を上げ、小泉純一郎首相の構造改革にも「弱いものを淘汰(とうた)し、 強い産業を生き残らせることになり、極めて危険。社会の二極化が子どもや教 職員を苦しめている」と異議を唱えた。 この日、▽義務教育費国庫負担制度の堅持を求める▽勤務成績を給与へ反映 する制度に反対する▽組合への新規採用者の全員加入を達成する――ことなど を盛り込んだ06年度運動方針議案も提案された。【熊谷豪】 |