『毎日新聞』奈良版 2006年6月1日付 教育基本法改正:「改正案廃案を」県内文化人らがアピール /奈良 政府・与党が今国会に提出している教育基本法改正案について、県関係の教 育研究者や文化人の有志ら10人が31日、法案廃案を求めるアピール文「教 育基本法『改正』法案に反対し、廃案を求めるアピール」を発表した。近く県 内の各政党や、市民団体に送付するほか、法案反対の集会などで配布するとい う。 奈良教育大の生田周二教授(人権教育)と山田昇・奈良女子大名誉教授(近 代教育史)がアピール文を作成して呼びかけ、大久保哲夫・奈良教育大名誉教 授(生涯教育)ら教育研究者のほか、佐伯快勝・真言律宗(西大寺)宗務長な どの宗教者や弁護士、児童文学者が賛同した。 アピール文は、現在の改正案について、国民に責任を求める意味合いが随所 にあり、戦前の教育勅語のような道徳的な性格を帯びている▽国や郷土などへ の公共への奉仕の精神や、道徳心、愛国心を強調する内容になっている―など と指摘して、廃案を求めている。【大森顕浩】 |