『毎日新聞』広島版 2006年5月27日付

教育基本法改正:「愛国心評定、恐ろしい」 広教組、改定反対で街頭活動 /広島


 「我が国と郷土を愛する態度を養う」などの文言を盛り込んだ教育基本法改
定案が衆院で審議されている問題で、県教職員組合(広教組、山今彰委員長)
は26日、同法案の問題点を街頭宣伝する「教育基本法改悪阻止キャラバン」
を始めた=写真。参加者は「(同法案が成立すると)教育現場で子どもが『愛
国心があるか、ないか』と通知表などで評定される恐ろしい時代になる」と訴
えた。

 同日昼に中区胡町の百貨店前であった街頭宣伝では、山今委員長が「(同法
案の審議で)小泉純一郎首相は『児童・生徒の内心に立ち入って強制しない』
と言った。だが国旗国歌法の国会審議時に小渕恵三首相(当時)が同様のこと
を言ったにもかかわらず、広島の教育現場では日の丸・君が代が強制され、子
どもが大声で歌っているかを県教委がチェックしているのが実態だ」と話し、
現行法の活用などを訴えるビラを配った。【吉川雄策】