『河北新報』2006年5月26日付

米に代表事務所 東北大が初設置 実績発信、留学支援


 東北大は25日、研究成果を国際展開する拠点として、米国代表事務所(所
長・庄子哲雄研究担当理事)をカリフォルニア州パロアルト市に開設した。ス
タッフが常駐する海外事務所の設置は東北大で初めて。

 事務所開設は、研究・教育成果を海外で直接公開し、米国や欧州の研究機関
との共同研究、技術移転を促進する狙い。シンポジウムやセミナーを開催して
東北大の実績をアピールするほか、学生の留学支援など教育連携も進める。

 スタッフは、米スタンフォード大主任研究員を務めた経験を持つ所長代理の
西村敏彦特任教授ら3人が常勤。現地採用を含めた職員は10人体制となる。
10月に米国で、開所式を開く予定。

 東北大は、連携関係を結ぶ海外の大学に置くリエゾンオフィスを、米ハーバー
ド大、英ケンブリッジ大など9カ国11カ所に設置。国内では2003年、官
庁や企業の情報収集などに当たる東京分室を開設している。

 国立大は04年の独立行政法人化後、各大学が国際的な情報発信を活発化さ
せている。九州大は英国、ドイツ、中国など5カ国、大阪大は米国とオランダ、
タイにスタッフ常駐の海外事務所を設けている。