共同通信配信記事 2006年5月19日付

若手医師、半数が大学離れ
臨床研修前より大幅減


 大学医学部・医科大を卒業後に大学で働くのを選んだ若手医師は、2年間の
臨床研修制度が始まる前の02年は72・1%いたのに対し、制度1期生とし
てこの春に研修を終えた医師では51・2%と20・9ポイントも減ったこと
が19日、80大学が参加する全国医学部長病院長会議がまとめた中間報告で
分かった。

 特に北海道や東北、中国、四国地方で、大学離れが目立った。診療科別では、
脳神経外科、小児科、産婦人科、救急など労働条件が厳しい職場を避ける傾向
があった。

 大学病院は地方の病院への「医師供給元」となってきたが、調査した小川彰
岩手医大医学部長は「臨床研修を通じ、勤務条件のいい民間病院を選ぶ医師が
増えたようだ。地域医療を支える大学病院の機能が失われる恐れがある」と指
摘。