『日本経済新聞』2006年4月30日付

産学連携でソフト技術者育成、全国に専門大学院


 産業界と大学が連携してソフト技術者の育成に乗り出す。全国の大学が専門
大学院を開設し、日本経団連と富士通、日立製作所などIT(情報技術)関連
14社が教員を派遣したりカリキュラムを作成して共同運営する。企業の情報シ
ステムや自動車・家電に組み込まれるソフトの技術者不足は深刻で、システム
障害の一因になっている。即戦力を育て製造・サービス産業の国際競争力の底
上げにつなげる。

 経団連が全国の大学にソフト技術者を専門に育成する大学院の開設を呼び掛
け、第一弾として筑波大学と九州大学が2007年度に開設することで合意した。
両校は6月までに文部科学省に認可を申請する。いずれも定員20人でスタートし
徐々に枠を広げる。09年度に全国で10校程度まで増やし、年間1500人の修了生
を送り出す計画だ。