|
トップへ戻る | 以前の記事は、こちらの更新記事履歴 |
『読売新聞』2006年4月21日付 教育基本法改正案 月内にも国会提出 政府・与党会期中の成立目指す 政府・与党は20日、教育基本法改正案を28日にも閣議決定し、国会に提 出する方針を固めた。今国会の会期末の6月18日までに成立を図るためには 今月中に改正案を提出し、5月の連休明けから審議に入る必要があると判断し た。政府案を24日に自民党の文部科学部会・文教制度調査会合同会議に示し、 党内手続きに入る方針だ。 政府案は、自民、公明両党の幹事長、政調会長らでつくる「与党教育基本法 改正に関する協議会」が13日に決定した内容に沿う形で「公共の精神の尊重」 や「伝統の継承」を明記した前文と18条で構成する。「教育の目標」に「伝 統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するとともに、 他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養う」との表現で愛国 心を養うことを明記する。 また、幼児教育も含めた義務教育年限の延長を視野に、現行法の「9年」の 規定を削除する。「生涯学習の理念」「大学」「家庭教育」「幼児期の教育」 など、21世紀の教育状況に対応するための条項を新たに加える。 自民党では一部の議員が「愛国心」をめぐる表現などで与党案に異論を唱え、 政府案での修正を求めているが、同党幹部は20日、「根回しはすんでおり、 党内手続きは粛々と進む」と語った。公明党もすでに拡大文部科学部会で与党 案の報告を受けており、政府案も異論なく了承する見通しだ。 小泉首相は今国会の会期延長を否定しており、政府・与党内では、延長なく 改正を図るため、5月の連休明けから改正案を審議する特別委員会を衆院に設 置する方向で調整している。 これに関連して、改正案の今国会成立を強く主張している自民党の森前首相 は20日、国会内で青木参院議員会長や細田博之国会対策委員長と相次いで会 談し、改正案の早期提出への協力を要請した。 |