新首都圏ネットワーク
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『埼玉新聞』2006年4月6日付

埼大構内にコンビニ
カフェ併設、LANも


 さいたま市桜区の埼玉大学に六日、コンビニエンスストア大手のローソン
(大阪府吹田市)がオープンする。飲食コーナーや深夜の買い物を望む学生の
ニーズに対応するのが目的。独立行政法人化で学生の満足度を高めたい大学側
と、敷地内で安定した売り上げを確保したいコンビニ側の思惑がマッチングし
た形だ。同社が大学に出店するのは十一店舗目だが、国立大学にコンビニがあ
るのは全国的に珍しいという。

 「ローソン埼玉大学店」は同大学正門脇の大学会館一階に出店。ウッドデッ
キがあるガラス張りの店舗はおしゃれなカフェ風で、屋内外を合わせ九十二席
のカフェコーナーがある。店内にパソコン対応テーブルを設置し、学内LAN
に接続が可能。弁当やおにぎりを「通常の二十倍以上」準備する。

 キャンパスマップを置き、ローソンのスタッフが地域住民に学内の道順を案
内したり、カフェコーナーで住民を招いたイベントを実施するなど、地域住民
との交流の場としても活用する。

 大学会館一階には生協運営の昼専用カフェテリアがあったが、赤字が続き撤
退を表明。大学側は昨年十一月に企業を公募。改装費の業者負担などを条件に、
応募した企業に企画を提案してもらい、ローソンが選ばれた。大学は賃貸料を
取らない代わりに利益の一部を受け取る。

 ローソンによると、ここ数年、大学や病院、ビルなどの公共施設内でコンビ
ニが増えている。競争が激しい路面店と比べ閉鎖されている空間で安定した集
客が見込めるためという。

 五日の共同会見で西口則一関東ローソン支社長は「売り上げは平均の一・二
倍くらい、いくのでは。新しい取り組みをいろいろしたい」と話した。

 オープンを前に様子を見にきた同大三年生の山口朋彦さん(21)は「普通の
オープンカフェみたいで格好いい。遅くまでやっているのもうれしい」と笑顔
を見せた。同店は午前七時から午後十一時まで営業する。