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『中日新聞』三重版 2006年3月14日付 財政安定目指し基金創設 企業、OBらに寄付募る 三重大 三重大(津市)は、独立法人化により国の交付金削減が見込まれる中、安定 した財政基盤をつくるために「三重大学振興基金」を創設した。県内外の企業 や卒業生、教職員OBらに、個人一口五千円、団体一口五万円で寄付を募って いく。 法人化後、国立大学の運営は、授業料などの自己収入と国の交付金を主な財 源としている。全収入の三分の一から半分程度を占める「運営費交付金」は年 1%ずつ削減されるため、各大学とも外部資金の獲得が課題となっている。 大学間競争が激化する中、「地域圏大学」として生き残りをかける三重大は、 戦略的投資に向けた財源として基金を設置。創立六十周年を迎える二〇〇九年 度までの目標金額を五億円とし、広く寄付を募っていく。寄付者には税制上の 優遇措置が受けられる。 基金は、社会人教育の充実や奨学金、留学支援などに充てる計画。外部委員 を交えた「管理運営委員会」で支出方法を決める。 豊田長康学長は「基盤的予算の削減は既定路線となっているが、公共的な使 命を持つ大学が地域貢献のためにできる事業はたくさんある。ご賛同をたまわ り、支援いただきたい」と話している。 (矢野 修平) |