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『毎日新聞』新潟版 2006年3月11日付

新潟大・学長選訴訟:大学側、争う構え−−初弁論 /新潟


 新潟大学の学長選考会議が昨年12月、全教職員の意向投票で2位だった長
谷川彰学長を次期学長候補者として国へ推薦したのは違法として、同大教授7
人が同大を相手取り、学長選考の無効確認などを求めた訴訟の第1回口頭弁論
が新潟地裁(外山勝浩裁判官)であった。大学側は請求の却下を求める答弁書
を提出し、争う構えを見せた。

 大学側は、教授らの原告適格性や無効確認によって教授らが得る利益などに
ついて釈明を求めた。訴えの内容に対しても「選考規則で候補者を決定するの
は選考会議と定められており、教職員の意向投票の結果だけで決まるのではな
い」と主張した。

 一方、原告の一人で同大大学院の山下威士・実務法学研究科教授は意見陳述
で、「今回の学長選は民主性と透明性という大学の根幹を無視しており、わが
国の大学システムにとって悪(あ)しき先例となる」と主張した。【前谷宏】