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2006年2月25日(土)「しんぶん赤旗」

国が定数減で介入

国立大学法人に 石井議員が追及
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 国立大学法人に対し、国が教職員の定数削減を押し付けようとしていることが、二十四
日の衆院文部科学委員会で明らかになりました。日本共産党の石井郁子議員が取り上げま
した。

 国立大学法人法を二〇〇三年に審議した際、政府は「法人化すれば国の定員管理の対象
外になる」と強調していました。しかし、文科省高等教育局国立大学法人支援課は二月二
日付で、大学当局に「総人件費改革の実行計画に関する情報提供について」という文書を
送っています。

 文書は、二月中に「中期目標の変更原案」と「中期計画の変更案」を文科省に提出する
よう求めています。そして、変更案の参考例として、「『行政改革の重要方針』(二〇〇
五年十二月二十四日閣議決定)において示された総人件費改革の実行計画を踏まえ、人件
費削減の取組を行う」(中期目標)、「総人件費改革の実行計画を踏まえ、平成二十一年
度までにおおむね○%の人件費の削減を図る」(中期計画)などと記しています。

 石井氏の追及に石川明高等教育局長は、「国立大学法人は定員管理の対象外だ」としつ
つ、「各大学法人の自主的な検討のために情報提供した」と答えました。

 しかし、昨年十二月二十四日の閣議決定は、国立大学法人についても「今後五年間で5
%以上の人件費の削減を行うことを基本とする」「上記の…取組を踏まえ運営費交付金等
を抑制する」としています。大学関係者からは「教育研究や社会貢献活動に重大な支障が
出る」など、怒りの声があがっています。石井氏は「こんなことは許されない。やめるべ
きだ」と厳しく批判しました。