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『東京新聞』2006年2月15日付 天下り先4000法人に年5.5兆円の補助金 国財政の悪化招く 国家公務員の天下り先となっている特殊、公益法人などが約四千法人に上り、 これらの法人に国庫から支出されている補助金が年間五兆五千億円以上に達す ることが十四日、衆院調査局が実施した調査結果で明らかになった。公務員の 天下りは「政・官・業」癒着の象徴と批判されてきたほか、「国の財政悪化の 原因になっている」と指摘されてきたが、それが裏付けられた形だ。 同調査は衆院内閣委員会の調査命令に基づき、昨年十一月から今月にかけて 実施。 十六の中央省庁が所管する特殊法人や公益法人(財団、社団両法人)、職員 が公務員の身分を持たない非特定独立行政法人と、こうした法人から出資を受 けている法人が対象となった。 調査結果によると、昨年四月一日現在で、退職後十年以内の国家公務員OB 二万二千九十三人が三千九百八十七法人に天下り、そのうち八千八百八十四人 が理事などの役員(非常勤含む)に就いていた。 また、これらの法人が補助金や委託金などの形で国から受けた資金の合計は、 予算ベースで年間五兆五千三百九十五億円。二〇〇五年度の国の一般会計当初 予算額の約6・7%に相当する。 省庁別では、公共事業官庁とされる国土交通省所管法人への天下りが五千七 百六十二人と最多。厚生労働、文部科学と合わせた三省で全体の半数以上を占 めた。 天下り先の法人数でも、三省の所管法人が全体の六割近くを占めている。 補助金に関しては、国立大運営費交付金や私学助成を所管する文科省の所管 法人(学校法人など)への支出が計二兆円超と最多で、これらの法人にも同省 OBらが天下っていた。経済産業省や財務省の所管法人にも、多額の補助金が 支出されていた。 |