新首都圏ネットワーク
  トップへ戻る 以前の記事は、こちらの更新記事履歴

『読売新聞』2006年1月22日付

鹿児島大、シリコンバレーに学生の起業支援拠点


 鹿児島大は米カリフォルニア州シリコンバレー地区に「VBLシリコンバレー
オフィス」を開設した。鹿大では初の海外拠点で、すでに学生らが現地でセミ
ナーを受けている。学生が国際的な視野を持ち、先駆的な分野での起業を目指
して研究・学習する拠点となるよう、期待が寄せられている。

 VBLはベンチャー・ビジネス・ラボラトリーの略。鹿大は2004年3月、
大学の基礎研究に関連した技術を起業化につなげる研究所「VBL」を設立し
た。学生や教員がベンチャービジネス先進地である米国企業と連携し、新産業
に乗り出すための情報提供を行おう、と現地オフィスを置くことにした。

 オフィスの場所は、鹿大工学部卒業生が起業した光学機器関連会社の一角。
永田行博学長らが昨秋、現地に赴き開設式を行った。

 鹿大は昨年3月、学生10人をシリコンバレー地区に派遣し、ビジネスの第
一線で活躍する米国ビジネスマンらによるセミナーを受講させた。オフィス開
設後は、さらに教育プログラムを充実させ、アメリカの企業や大学との共同研
究や事業を進める方針だ。

 鹿大は「卒業生の会社内にオフィスがあり、学生たちにはいい刺激になると
思う。社会貢献につながる事業がここを拠点に生まれることを期待している」
と話している。