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『読売新聞』2006年1月8日付

東北大が大阪府立大に金属開発拠点…異例の産学連携へ


 東北大(仙台市)が来年度、大阪府堺市の大阪府立大の構内に金属材料の研
究施設を設置する。

 全国屈指の金属加工技術をもつ大阪東部地域の中小企業と共同研究を進める
ため、すでにこの地域での産学連携に実績のある大阪府立大を巻き込んだ「産
学学連携」に乗り出す。

 地域を超えた異例の試みは、国立大の法人化をきっかけに激しさを増す大学
間競争の新たな生き残り策として注目を集めそうだ。

 新設されるのは、東北大金属材料研究所の付属センター。大阪東部地域は、
中小企業約1万6000社が集積し、金属加工や部品製造の分野を中心とした
全国有数の物づくり地区として知られる。その技術力を生かし、ナノテクノロ
ジー(超微細加工技術)を活用した革新的な金属材料を開発すると共に国内製
造業の競争力強化を図る。

 同センターは、大阪府大の建物の一部を借り受け、東北大からは教授をはじ
め5人のスタッフを送り込む。大阪府立大からは、地域の実情に詳しい研究ス
タッフの派遣を受ける。