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『読売新聞』2005年12月29日付

不正続発、科学者の規範作りへ学術会議が検討委


 論文のねつ造や資金流用など研究現場で不正行為が続発しているのを受け、
日本学術会議は28日、科学者の行動規範づくりに乗り出し、検討委員会を設
置した。

 各学会で倫理綱領や罰則規定を定め、不正に対する処分を厳格化してもらう
など、実効性のある仕組みをめざす。学会の処分への不服を受け付ける“最高
裁”的な機関を同会議に設けるといった体制整備についても検討、10月まで
に報告書をまとめる。

 委員は自然科学、社会科学の研究者など12人。委員長の浅島誠・東京大教
授は「大学法人化や競争的資金の拡大で、短期的な成果を求める風潮が強まり、
不正行為が起きやすくなった。自己抑制するための規範が必要だ」と話してい
る。