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『沖縄タイムス』2005年12月10日付

沖縄TLO社設立へ


 大学などの研究機関から企業への技術移転を促進する沖縄TLO社(仮称)
の設立発起人会が9日、琉球大学で開かれ、来年3月10日の設立を決めた。
技術移転事業のほか、研究技術の発掘と企業ニーズのマッチング、ベンチャー
育成などのコンサルタントを手掛ける。社長に就任する琉大地域共同研究セン
ターの照屋輝一教授は「沖縄の資源を生かした多様な研究成果と企業を結びつ
け地域振興を目指したい」と意欲を話した。

 同社は、大学や技術研究機関の教職員・OBのほか、企業、行政などが15
00万円を出資し、株式会社の形態で設立。全国では各大学ごとに設立されて
いるが、同社は琉大をはじめ県内大学、各研究機関を含めた「オール沖縄」型
として設立される。

 具体的には、事業化の可能性がある技術発掘、特許権の保全や企業への特許
権使用の許諾のほか、企業が求める技術ニーズの把握、研究機関に情報を提供
する。

 また大学発のベンチャー企業育成、共同研究のコーディネートなどコンサル
業務も行う。

 売り上げはコンサルタント料、調査受託収入などで、実質初年度の2006
年度で8000万円、10年目の14年度には1億900万円を目指す。

 スタッフは、技術マネジメントや特許に詳しい専門家ら5人のほか、研究者
OBら100人に、特許技術使用先の開拓を依頼する。

 TLOは「技術移転機関」の略称で、大学単位で全国40社以上が設立され
ている。