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『大分合同新聞』2005年12月8日付

5つの組織を持つ大分大 学部の垣根越え 同窓会スクラム


 大分大学は、全学部の同窓生が一堂に会する交流会を初めて開催する。少子
化や法人化で経営環境が厳しさを増す中、頼りになる同窓生とのきずなを強化。
物心両面で大学をバックアップする“応援団”になってもらいたい考え。

 同大学は、異なる伝統を持つ学校が一緒になった歴史から、同窓会組織は発
足以来、学部ごとで別々。教育福祉科学部、経済学部、工学部と、医学部は医
学科と看護学科に分かれ、計五つの同窓会がある。

 各学部と同窓会は関係が深いものの、大学としては「情報提供など卒業後の
アフターケアは各学部に任せきりで、十分な関係を築けてこなかった反省があ
る」(大学事務局)という。

 昨年四月の法人化で、国立大学にも教育効果や採算重視の経営といった競争
原理が導入された。二〇〇七年度には大学・短大の志願者数が定員とほぼ同数
になる大学全入時代を迎える。

 環境が激変し、同窓生は学生の就職、産学連携、寄付など、さまざまな面で
貴重な存在。交流会は、同窓生が出身学部の垣根を越えて大分大学の支援組織
になってもらえる契機にしようと企画した。

 大分地区は十日に旦野原キャンパスで。全学部の同窓生ら約二百七十人が参
加予定。羽野忠学長、各同窓会、学生代表があいさつし、大分大の現状と将来
構想などを説明する。来年三月に関東地区、六月に関西地区でも開催する。

 今後は大学が同窓生に積極的に情報を発信。将来的には同窓会の連合体の結
成も検討課題にしていく。

 佐藤誠治副学長は「大学と同窓生の連帯意識を強くする一歩にしたい」と話
している。