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『京都新聞』2005年12月3日付

京大など3大学、ナノテク研究へ連携
産学協同事業で学研に窓口開設


 京都大は3日までに、ナノテクノロジーなど先端技術の研究展開と地域での
産業化をめざし、新たな学学、産学連携事業を始めた。奈良先端科学技術大学
院大(奈良県生駒市)、北陸先端科学技術大学院大(石川県能美市)との3大
学連携に合意、関西文化学術研究都市にも産学協同プロジェクトの窓口となる
初めての拠点を開設した。

 3大学副学長がこのほど奈良先端大で会合、ナノテクノロジー分野での共同
プロジェクトの実施を合意した。来年度以降、国の新規事業に3大学共同で取
り組む。

 京大なども参画して産官学で進めている「京都ナノテク事業創成クラスター」
(2006年度まで)の次の展開に向け、ナノ工学やナノ繊維、物質創成など
の分野で研究実績がある3大学が核となり、他大学や企業、自治体とも連携、
近畿と北陸を結ぶ産学連携の地域軸形成をめざす。

 松重和美副学長は「真に強いナノテク研究のためには、1大学での完結にこ
だわってはだめ。バイオやエネルギー、環境へと連携分野を広げたい」と話し
ている。

 また、関西学研都市の「けいはんな新産業創出・交流センター」(精華町・
けいはんなプラザ)に、京大国際イノベーション機構スーパー連携室の分室を
設置した。センター職員が兼務で産学連携のコーディネーターを務め、学研都
市の立地企業や研究所と組織的な連携を検討していく。

 京大は、かつて関西学研都市木津地区(木津町)への新キャンパス建設を検
討していたが、出先機関の設置は初めて。