新首都圏ネットワーク
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知財情報局 2005年12月3日付

第5回産学官連携サミット共同宣言(概要)

〜人材を強調、連携の深化を願う〜

 我が国は国際競争力のある世界最高水準の「科学技術創造立国」を実現する
ことが必要で、産学官連携の推進はこのための大きな牽引力になる。今後、産
学官連携をより層の厚いものとし、持続的なイノベーションにつながる「確か
なもの」とすることが求められる。 本日のサミットで、極めて有意義な成果
が生み出されたことを踏まえ、産学官連携の更なる進展を図るため、以下の取
り組みを積極的に推進する。

1.科学技術関係人材の育成・確保

 幅広い視野と高度な専門性を備えた研究人材、ものづくりを支える中核的な
人材、多様な分野での社会基盤システムを支える高度IT人材、知的財産や産
学連携等に関わる専門人材など、産学官それぞれの特徴や役割を踏まえた連携
を一層強化する。

2.本格的な産学官連携への深化と研究成果移転への支援

 世界トップレベルの研究や人材育成を行う研究拠点の整備、産学官が共同で
シーズを発掘する研究開発など、長期的視点に立って連携効果を高める戦略的
連携を促進する。産学官連携を戦略的に推進する組織の整備やその機能の強化、
ベンチャーの創出・成長に対する支援の強化および弾力化を図る。

3.大学改革の推進

 大学研究者の創造的能力を最大限に発揮できる競争的環境を拡げるとともに、
特に、大学院における教育研究機能の充実・強化を図る。国立大学は法人化の
メリットを生かし、産学官連携活動の一層の充実を期待する。

4.地域の科学技術振興

 地域クラスターの充実・強化を図る必要性から、府省間連携、地域間連携を
強化するとともに、地域の大学や公設試験研究機関の活性化を目指し、地域主
導の産学官連携を効果的に展開する。

5.知的財産の戦略的保護と活用

 大学等における知的財産管理体制の整備強化、知的財産の適切な権利化のた
めの支援、企業や地域等における知的財産の円滑な活用、研究開発・知的財産
戦略・標準化戦略の一体的推進など知的財産戦略推進計画を受けた政策を、戦
略的に推進する。

6.科学技術に関する政府研究開発投資の拡充

 将来を見据えて研究開発投資を積極的に行うことが重要で、第三期科学技術
基本計画では従来通り、政府研究開発投資の目標額を設定し、その拡充を図る