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『日本経済新聞』2005年11月28日付

国立大の教員養成課程、21年ぶりに定員増・来年度


 国立大学の教員養成課程の入学定員が来年度、21年ぶりに増えることが27日、
文部科学省のまとめでわかった。団塊世代の教員の大量退職などによる今後の
需要増をにらんだ動きで7校が計558人増やす。うち3校は教員免許取得を卒業要
件としない「新課程」を廃止、教員養成に特化して法人化後の生き残りを目指
す。

 教員養成課程を持つ国立大全45校中、来年度から定員を増やすのは埼玉(70
人増)▽愛知教育(133人増)▽三重(45人増)▽滋賀(40人増)▽京都教育
(140人増)▽奈良教育(50人増)▽岡山(80人増)の7校。

 財政事情を理由に、文科省が学部定員の純増は認めないため、各校とも新課
程の定員を減らし、教員養成課程に振り替える形で対応する。埼玉、京都教育、
岡山の3校は新課程を廃止する。

 文科省は団塊世代の教員の大量退職が迫っていることなどから、少子化を背
景に約20年間続けてきた教員養成課程の定員抑制方針を転換。3月末の制度改正
で、各大学の判断で定員増ができるようにした。