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首都圏ネット事務局です。下記の声明の投稿がありましたので、お知らせいたします。 国立大学入学料標準額の値上げを許さない声明 ―文部科学省に学生との約束を守るよう求めます― 2005年11月10日 全日本学生自治会総連合中央執行委員会 一、11月7日、政府は、来年度の国立大学入学料の標準額の値上げを検討してい ることを明らかにしました(「朝日」11月8日付朝刊より)。私たちは、値上げ しないように強く求めます。 一、文部科学省は、今年7月の全学連の省庁要請に対して、来年度の入学料につ いて「もう決着がついています」「現状のままです」と回答しました。にもか かわらず、今になって値上げを検討するというのは、信義にもとる態度であり、 絶対に看過できません。文部科学省は、みずからの言明に責任をもち、約束を 誠実にはたすようにあらゆる努力をつくすべきです。 一、いま学生は、「高い学費を何とかしてほしい」「お金の心配なく学びたい」 という願いを強めています。各地のアンケートには「家計を支えるため、姉が 進学をあきらめて就職した」「食費がなくて、どんどんやせていく」などの声 が続々とよせられ、いまの学費でさえ、学生や父母にとって耐えがたい負担と なっています。国立大学の入学料は、すでに私立大学の平均を2,200円上回って おり、これ以上の値上げは、私立大学や公立大学での値上げをひきおこしかね ません。 憲法や教育基本法は「教育を受ける権利」「教育の機会均等」をさだめてお り、これを保障するために責任ある手立てをとることは、日本政府のつとめで す。国連も、高等教育における「無償教育の漸進的な導入」をさだめた国際人 権規約13条2項cへの留保を撤回するよう、日本政府に求めています。 いま政府がやるべきなのは、学費値上げではなく、世界でも異常な高学費を ただすことです。 一、学費値上げ反対の学生が86.3%(東京農工大学アンケート)というなかで、 各地で「学費値上げストップ・大学予算増額」をもとめて、150人の参加で集会 を開催したり(立命館大学)、1週間で1,000筆をこえる署名を集めたり(東京 大学)、学生の多彩なとりくみが広がっています。国立大学協会が「学生納付 金について新たな負担増とならないよう」もとめる要望書をだすなど、教職員 のなかで世論がひろがり、学生との共同もはじまっています。 私たちは、教職員や父母と力をあわせて、学費値上げをやめさせるために全 力をつくします。 以 上 【資料】 文部科学省の入学料についての言明 全学連が7月におこなった文部科学省要請から (質問)入学金については、どうですか? (回答)入学金については、18年度の入学金はもう決着がついていますので。 17年2月に決まりましたので。それについては現状のままです。 (質問)来年度も今年度と同じ額ですか? (回答)ええ、はい。 5月12日参院文教科学委員会での中山成彬文部科学大臣(当時)の答弁から この国立大学の入学金につきましても、従来から私立大学の入学料の水準な どの社会経済情勢の変化等を総合的に勘案して改定を行ってきたところでござ いまして、最近の私立大学の入学料の平均額は低下傾向にありまして、国立大 学の入学料とほぼ同額になっているわけでございます。正にこのような状況か ら国立大学の入学料は平成十四年度以降据置きとなっているわけでございまし て、平成十八年度入学者につきましても入学料標準額の改定を行わないことと したところでございます。 以 上 |