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FujiSankei Business i 2005年11月12日付 総合科技会議 一般の意見募集開始 第三期基本計画案、重点は人材育成 政府の総合科学技術会議は十一日、二〇〇六年度から一〇年度まで五年間の 科学技術政策方針を示す、第三期科学技術基本計画案に対する一般からの意見 募集を開始した。第一期に十七兆円、第二期に二十四兆円とした投資目標を設 定するかどうかについては、政府内でも意見が分かれており、白紙のまま意見 を求める。 第三期科学技術基本計画の概要は、二国立研究所を管轄していた科学技術庁 と大学を管轄してきた文部省が〇一年に統合したことを契機に取り組みの強化 が目立ち始めた科学技術の人材育成に重点を置き、「モノから人」へと視点の 軸を移す。また、成果を還元して、科学技術投資への国民・社会の支持を得る スタンスを強めた。 第二期で重点四分野としたライフサイエンス、情報通信、環境、ナノテクノ ロジー・材料に資源を優先配分することは継続するが、四分野のなかでもさら に選択と集中を進める。 具体的には、安全・安心対策など社会・国民的課題を早急に解決するもの、 国際競争に勝ち抜くうえで今後五年間において不可欠なもの、次世代スーパー コンピューターなど国家の基幹技術となるものに集中配分する。 科学技術予算は、第二期基本計画で前期比40%増の二十四兆円と金額目標 が設定されていたため、「聖域なき構造改革」を掲げる小泉政権においても特 別な優遇がなされていたが、財務当局においては来年度から聖域からはずした い意向が強く、投資目標を「検討中」としたままのパブリックコメント募集と なった。意見募集期間は十二月十一日まで。 |