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『朝日新聞』2005年11月9日付 美術館、博物館の統合を「危惧」 文化人らがメッセージ 日本画家の平山郁夫氏と美術評論家の高階秀爾氏が9日午前、小坂文部科学 相と河合文化庁長官を訪ね、「効率性追求による文化芸術の衰退を危惧(きぐ) する」とのメッセージを手渡した。政府が進める独立行政法人の見直しで、国 立の美術館、博物館、文化財研究所の統合や民間委託が浮上していることに反 対する内容だ。 メッセージは作家の阿刀田高氏、建築家の安藤忠雄氏、哲学者の梅原猛氏、 歌舞伎俳優の中村鴈治郎氏ら38人の文化人・科学者の連名。「文化芸術の振 興には市場原理や効率性・採算性とは相いれない面があり、一律に効率性を追 求することは極めて危険である」とし、「わが国の文化芸術の衰退につながる ものと危惧の念を覚える」と表明している。 小坂文科相は「文化を効率性だけで論じることができないことは承知してい る。しかし無駄を排する合理化はしなくてはいけない。懸念や心配のないよう に内閣として検討する」と語った。 |