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新首都圏ネットワーク

『北陸中日新聞』2005年11月2日付

県と富山大 協定書調印
経済活性化など 10項目で連携


 富山県と富山大(富山市)は一日、協力態勢を整えることで新たな地域振興
や人材育成の道を探るため「県と国立大学法人富山大学との連携に関する協定
書」を交わした。協定書などによると、経済活性化、まちづくり、芸術文化の
振興、国際交流の推進、防災対策など十項目にわたり連携する。

 県庁での調印式で石井隆一知事は「新しい富山の未来づくりに取り組んでい
きたい」とあいさつ。富山大の西頭徳三学長も「多様な教育資源を地域の活性
化に生かしたい。学生にとって県全体がキャンパスになるようになればいい」
と述べた。

 引き続き、実務面を協議する連携推進会議が開かれ、県側が、教師の再教育
のための研修講座の開設や、県内出身の医師を増やすための医学部「地域枠」
の導入などを提案。今後も議論を深めることにした。

 このほか、毎年春と秋に推進会議を開くことや、担当者同士で具体的な施策
の話し合いを続けることを申し合わせた。

 協定は、「地域に開かれた大学」を目指す富山大と、“知の集団”である大
学側に積極的な地域貢献を求める県側の思惑が一致して実現した。 (富山支
局・木村尚公)