トップへ戻る  以前の記事は、こちらの更新記事履歴
新首都圏ネットワーク

『京都新聞』2005年11月1日付

京大、残業代未払い
3カ月分是正勧告


 京都大は1日、職員に超過勤務手当約3200万円を支払っていなかったと
して京都上労働基準監督署から是正勧告を受けた、と発表した。対象は事務職
員や病院の看護師ら481の今年6−8月分。

 京大などによると、今年に入って京大職員を名乗る匿名の投書が2度同監督
署にあり、9月14日に監督官による聞き取り調査が行われた。

 その結果、実際の労働時間と、超過勤務命令簿に記載された時間数に違いが
確認された。さらに京大が内部調査し、延べ約1万3700時間の不払い残業
数などを10月31日に同監督署に報告。是正勧告を受け、不払い残業代を支
払うことを同日決めたという。

 木谷雅人副学長は「今後こうした事態がないよう現状を調査し対処する。ま
た、残業を減らすため事務の合理化や簡素化などを進める」と話した。京大職
組は「大学は組合との団交では不払い労働の存在を認めていなかった。最大の
責任は必要な資金を手当てしない大学にある」としている。