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新首都圏ネットワーク

『日本経済新聞』2005年10月23日付

北大、学内の研究・分析機器50種類を民間開放


 北海道大学は11月1日から、電子顕微鏡やエックス線解析装置など学内の高度
な研究・分析機器50種類の利用を民間に開放する。民間企業からの分析依頼を
受託するサービスも検討する。地元企業の技術開発を支援するとともに、共同
研究につなげて産学連携を強化する。国立大学が学内の機器を開放するのは全
国的にも珍しい。

 北大はこれまで機器の利用を学内の研究者に制限していた。昨年4月の独立法
人化に伴い、機器が国有財産から大学の資産になっため、民間への開放が可能
になった。稼働率の低い機器を有効活用する狙いもある。

 対象となるのは数千万―数億円の高度な研究・分析機器。当初50種類で、順
次数を増やす。利用料金は今後詰めるが、1時間当たり数千円程度に抑える見込
み。北大にとっては維持管理費を一部賄える利点もある。

 機器の破損などを防ぐため、企業は利用を希望する機器について事前に北大
の専門スタッフの指導や講習を受け、利用認定証を発行してもらう。その後は
インターネットで利用の予約ができる。