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新首都圏ネットワーク

『朝日新聞』2005年10月28日付

病院経営の人材養成へ専門職大学院 東大など計画


 病院や診療所などで医療経営を担う人材を養成する専門職大学院作りに、東
京大学や大阪大学が乗り出す。病院の会計やリスクマネジメント、チーム医療
などについて、関係団体や民間病院と協力して実例データを集め、ケーススタ
ディーやロールプレイングで実践的に教育するプログラムを作る。経済産業省
がこのほど補助事業に選び、プログラムの開発を後押しする。

 東京大学の計画は、総合病院の病院長など経営トップとなる人材を育てるた
め、リーダーシップの養成や財務・会計分野の学習に重点を置く。東大付属病
院を中心にJR東京総合病院、NTT東日本関東病院、亀田総合病院などが協
力する。

 来年度には医師を対象に週末や夜間を利用した3〜5カ月間のコースをスター
トさせる。07年度以降の専門職大学院設置を検討する。

 大阪大学は、医師以外に看護師や放射線技師なども含めた医療現場のリーダー
養成を目的としたプログラムを開発する。主にチーム医療による医療の質の向
上を目指し、さまざまな職種の連携を重視しており、財務・会計も組み込む。

 日本医師会、日本看護協会、日本病院会などがデータを提供し、大阪大の医
学、経済学、経営学、法学などの専門家や岐阜大学が協力。07年4月の専門
職大学院開設を目指している。