|
『北海道新聞』2005年10月28日付 研究者へ年俸制 来春から北大 人材確保狙う 北大(中村睦男学長)は二十七日、来春から教員の一部に年俸制を導入する ことを決めた。対象は、国や企業などの外部資金による研究のため期限付きで 採用している教員。優れた研究者を確保するのが狙いで、最高額は学長年収 (約二千二百万円)並みとするなど、一般教員よりおおむね高額となる見通し。 道内の国立大学法人で年俸制を取り入れるのは初めて。 国立大は二○○四年の法人化後、独自に給与体系をつくることが可能になっ た。人材確保のため年俸制を導入する動きは道外で先行しており、北大も検討 を重ねていた。 国の補助金や企業の寄付で進める研究は、常勤の教授などがリーダーとなっ て、一−五年の期限で必要な人材を採用。北大には今年六月現在で二百七十六 人おり(時間給採用者除く)、給与額は法人化前からの体系に従い、一般の教 員と同じく、学歴や経験年数などで算定している。 北大が年俸制を適用するのは、これらの外部資金研究の教員のうち、○六年 度からの新たな採用者。研究チームの所属する学部長が、採用する人の業績を 評価し、新たにつくる算定基準表に沿って年俸を決定する。 北大は年明けにも、評価の考え方をまとめるが、「年俸の適用人数は現段階 では不明」(北大人事課)という。 年俸制導入を準備している井上芳郎副学長は「国内の他大学や企業はもとよ り、年俸制が一般的な海外からも研究者を呼び寄せることが可能になる」と話 している。 |