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新首都圏ネットワーク

『朝日新聞』青森版 2005年10月27日付

産官学フォーラム 産業振興連携で一致

得意分野の活用提案


 産学官協力のあり方を探る「あおもり産学官連携推進会議 フォーラム20
05」が青森市内のホテルであり、八戸市の電子機器メーカーアンデス電気の
安田昭夫社長、弘前大の遠藤正彦学長、三村知事が出席、パネルディスカッショ
ンを開いた。製造業が弱いとされる青森県。3人は、産学官それぞれが得意と
する力を合わせて産業をもり立てていくことで一致した。

 会場には約200人が詰めかけた。会議の冒頭、安田社長は県内にメーカー
の上場企業がないことを挙げて「今までは大手の下請け中心で産業人がだらし
がなく、後輩たちに申し訳ないと思っている」と述べた。

 その上で「学の基礎技術によるバックアップと、官によるリーダーシップと
市場開放が必要」と訴えた。具体的例として、病院で患者にICカードを配り、
これまでの治療履歴や薬の記録などを患者にも分かるようにする事業をあげ、
学による研究や官の協力といった連携法を示した。

 遠藤学長は「大学で進めたこれまでの研究成果がほとんど事業に生かされて
いないのは残念」とし、今後は「地域に投資していきたい」と言う。

 三村知事も「我々は積極的に後方支援を進めたい」。また、「国債ばかり買
う金融機関はダメ。皆さんのようなところ(産業界)に投資できることが重要」
とし、産学官に金融機関も含めた連携の必要性を訴えた。