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新首都圏ネットワーク

『読売新聞』2005年10月14日付

国家公務員新人事制度、行動・役割達成度の2本立てに


 政府が検討している能力や実績を重視した国家公務員の新しい人事評価制度
の概要が14日、明らかになった。

 役職別に必要とされる姿勢や能力を評価する「職務行動評価」と、各職員が
自分の目標を定め、その達成度を測る「役割達成度評価」の2本立てとなる。

 政府は年内にも、本府省の課長級と課長補佐級職員の2割程度を対象に新た
な人事評価を試験的に実施し、問題がなければ、2006年中にも本格的に導
入したい考えだ。

 評価は年2回行い、半年間の仕事を評価する。「行動評価」は、〈1〉業務
の迅速かつ効率的な実施〈2〉組織内外でのコミュニケーション力〈3〉部下
への指導や管理などのリーダーシップ〈4〉公正を重視する国民の奉仕者とし
ての姿勢――の4項目について、ABCの3段階で自己評価し、評価者である
上司と面談する。上司は自己評価などを踏まえて、ABCDの4段階で評価す
る。

 「役割達成度評価」は、各職員が向こう6か月間の業務上の目標を設定し、
期間終了時点で、その達成度を評価し、上司に提出する。上司は自己評価を吟
味し、なんらかの評価を付ける方向だ。今回は試行なので、評価は参考にとど
める。本格実施の際は、評価の結果を昇任や昇給に反映させる方針だ。公務員
が自らを評価する試みは、「一部の省庁で試験的に行われたことはあるものの、
本格的な導入は初めて」(人事院幹部)という。