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『読売新聞』2005年10月6日付 専門職大学院、TACと栄光が申請を取り下げ 構造改革特区制度を使って大学院経営に乗り出そうとした株式会社2社が、 相次いで文部科学省への設置認可申請を取り下げたことが分かった。 最近は規制緩和で企業が学校を開校するケースが増えているが、申請途中で の頓挫は異例。同省は「競争激化もあり、設置目的や構想が不明確なまま申請 する例も少なくない」としている。 申請を取り下げたのは、東京・千代田区と大阪市に会計専門職大学院「TA C大学院大学」を開設予定だった「TAC」(東京)と、千代田区に翻訳の専 門職大学院「日本翻訳大学院大学」をつくる予定だった「栄光」(さいたま 市)。TACは資格取得のためのスクール運営、栄光は学習塾経営で知られて いる。 文科省などによると、TACは作成した大学院のパンフレットに、専門職大 学院設置基準に定めた単位数の上限を上回る単位取得を奨励するような記載を した。同省は4日、「公認会計士試験の準備だけを目的にした大学院をつくろ うとしている」と同社を厳重注意。来春の開校は難しいと判断したTACは5 日付で申請を取り下げ、来年度に再申請することにした。 一方、栄光は9月22日付で、「諸般の事情」を理由に自ら申請を取り下げ た。「条件が整わなかった」として開校自体を断念した。 |