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新首都圏ネットワーク

『山梨日日新聞』2005年10月5日付

「山梨大ワイン」の発売開始
勝沼の4メーカーと共同開発、醸造研究の成果PR


 山梨大(貫井英明学長)と県内4つのワインメーカーは、共同開発して製造
したワインを「山梨大ワイン」として、販売を始めた。研究成果を広くPRす
る事業で、ラベルに同大のシンボルマークなどをあしらっている。法人化を受
け自立した大学経営戦略の一環で、山梨の特産であるワインで“大学ブランド”
の定着を狙う。

 「山梨大ワイン」の販売を始めたのは、いずれも東山梨郡勝沼町のサッポロ
ワイン勝沼ワイナリー、フジッコワイナリー、まるき葡萄酒、メルシャンの四
社。

 同大は国立大で唯一、ワイン製造の専門機関である研究センターを持ち、現
在、約三百人の卒業生が全国のメーカーで技術研究者などとして活躍中。こう
した人脈を生かし、山梨産ワインと研究成果をPRしようとメーカー側に持ち
かけ、販売が実現したという。

 大学ワインは「ポレール 山梨勝沼甲州遅摘み」「山梨るーじゅ」「山梨大
学ヤマソービニオン」など計十種。ラベルには「山梨大学」の文字やシンボル
マークが入り、「山梨大が開発した酵母を使用」などと説明文も添えている。
ロゴ使用料として売り上げの3%が同大の収入になるという。

 各メーカーは、今月一日から直営店で販売。軌道に乗れば小売店などに販路
を広げ、県外者に向けHPでの販売も検討している。

 貫井学長は「どれも大変おいしいワイン。多くの人に味わってほしい」とし、
メーカー側は「業界の活性化にもつながれば」と期待している。