|
『読売新聞』2005年9月17日付 「病院教授」称号、阪大が導入…優秀な教員を認定へ 大阪大病院は、臨床面での優れた業績がある助教授と講師に11月から「病 院教授」の称号を与えることを決めた。 昇給などはないが、“教授並み”の実力があるのに、ポストのない教員を認 定し、優秀な人材を確保する狙い。同様の制度は公私立大の一部にあるが、国 立大では初めて。 毎年度30人以内。希望者は所属する講座などの教授の推薦を得て申請し、 病院長や医学部長らでつくる選考委員会が診療実績や研究業績などを審査する。 今後は毎年3月に選考し、期間延長もできる。 学外でも「病院教授」を名乗れるほか、海外の学術誌への論文投稿などで 「クリニカル・プロフェッサー」を使える。ただ、給与面での優遇措置はなく、 教授会への出席など通常の教授が持つ権限はない。 法人化された国立大は国からの運営費交付金が毎年減るため、人件費増につ ながる教授ポストの新設は難しい。一方、同種の制度のある私立大の教授は 「『教授に診てもらいたい』という患者もおり、病院経営上のメリットもある」 という。 荻原俊男病院長は「組織として実力をきちんと評価し、人材の流出を防ぎた い。他大学などに移ることがあったとしても、そこの教授選考などでアピール できるのでは」と話している。 |