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新首都圏ネットワーク

『日本経済新聞』2005年9月13日付

理科系大卒の女性、日本14.4%・OECD加盟国で最低


 理科系の大学卒業生に占める女性の割合は日本の14.4%が加盟30カ国で最
低――。経済協力開発機構(OECD)が13日発表した「図表で見る教育」
(2005年版)でこんな結果が明らかになった。理系の大卒女性の社会進出も遅
れており、OECDは「日本の高学歴者のうち、女性は依然としてさほど活用
されていない」と断じている。

 他の主要国の理科系大卒に占める女性の割合は米国が31.9%、ドイツが23.5
%など。日本は際立って低い。24―35歳の就業者人口に占める女性の理科系大
卒者も0.5%強にすぎず、韓国の3.5%やフランスの1.9%などに比べ低かった。

 OECDは「各国比較によると、日本の女子学生は15歳の段階ですでに理数
系科目への興味を失っている」と指摘。「日本が先端技術などで優位を保つた
めにも、学校で早いうちから男女差の解消に取り組む必要がある」と提言して
いる。(パリ=奥村茂三郎)