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『朝日新聞』2005年9月6日付 修業年限内での博士号取得促す 中教審 大学院改革で答申 中央教育審議会は5日、大学院教育の改革について答申した。人文科学系に ついては授業が体系化されていないと述べ、各大学院の教育課程を明確化して 学生が標準修業年限内に博士号を取れるようにすることなどを求める内容になっ ている。また、大学院評価を充実させ、国際的な位置づけがわかるようにする よう求めている。 答申は、特に人文科学系で、「ややもすると担当教員による個人的な指導に 過度に依存する傾向も見られた」として、組織的な教育がなされていないため に博士号の授与が思うように進んでいないと分析した。留学生に対する博士号 の授与率も専攻分野によっては低下傾向にあると指摘した。このため、教員の 意識改革を進めて学生を学位授与へと導くプロセスを明確化したり、年に1度 だけではなく、複数回学位申請できるようにする仕組みを整備したりすること が必要だと提言した。 日本の大学院に留学する外国人学生の数は急増している。大学院の信頼性を 高めるため、国際的な大学の質の保証に関する情報ネットワークを構築するこ とが必要だと指摘した。 (大島大輔) |