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『中国新聞』2005年9月5日付 人材育成を重視 統合島根県立大 二〇〇七年四月に統合、法人化する島根県立三大学(県立大、女子短大、看 護短大)の教育内容や運営などを協議する大学改革諮問会議(座長、梶田叡一 兵庫教育大学長)の報告書がまとまった。大学改革の方向性▽教育・研究のあ り方▽大学運営―の三本柱からなり、人事・予算の規制が緩和される法人化の メリットを最大限生かすことなどを求めた。 大学改革の方向性では、浜田市にある現在の県立大について全国的な競争に 耐えられる大学づくりを求め、北東アジア地域研究センターなどを通じ、国際 的な知的拠点としての人材育成を掲げた。看護短大と女子短大を統合する短大 部は、保健や福祉などの分野で地域課題を解決するため、双方の連携を求めた。 短大部の四年制移行は、管理栄養士や専門看護師など専門性の高い資格取得 への対応が望まれるなどと指摘。早期に検討し、結論を出すのが適当だとした。 実現には、志願状況や地域の関係団体などからの要望などを踏まえ、優先度の 判断も必要とした。 教育・研究については、第三者機関による評価や情報開示により質の保証を 求めた。他大学との単位互換制度や共同研究、留学生の受け入れも課題として 挙げた。 大学運営については、円滑な大学運営のため、設置者の県が一定の支援をす べきだとする一方、外部からの資金獲得による自主財源の充実の必要性も記し た。運営費について県は二〇〇五年度当初予算ベースで県立大七億二千万円 (運営費の57・5%)、女子短大五億七千万円(同74・9%)、看護短大 四億五千万円(同78・0%)の、いずれも一般財源を組んでおり、報告書は 大学運営のスリム化、効率化も求めている。 |