トップへ戻る  以前の記事は、こちらの更新記事履歴
新首都圏ネットワーク

『南日本新聞』2005年9月1日付

鹿大経常益 13億7000万円/法人化後初の決算
04年度

 鹿児島大学(鹿児島市)は31日、国立大学法人化後初めてとなる2004
年度決算を発表した。経常利益は約13億7000万円で、法人化による臨時
損益を含めた総利益は約23億600万円。ただし積立金などを除いた剰余金
は約6億6000万円にとどまり、同大は「実質的には収支が拮抗(きっこう)
している」と話している。

 同大によると、収入は国からの運営費交付金約155億円、病院収入約13
4億円、授業料約57億円など計約383億円。一方、経費は教職員の人件費
約225億円、診療経費約79億円など計約369億円となった。総資産は約
1028億円。

 経常利益が出たことについて、財務担当の鉾之原晶副学長は「事業の一部を
05年度に振り替えたことで支出を抑える一方、教職員が危機感を持って電気
代などの削減に努めた成果」とした。

 国立大学法人は今後、運営費交付金が年1%ずつ削減されるなど、厳しい経
営が求められている。永田行博学長は「本年度以降の経営はますます厳しくな
る。大学全体で節約を一層強化していきたい」と話した。

 国立大学法人の決算は、文部科学省の承認後、公開が義務づけられている。
鹿大は近日中にホームページ=http://www.kagoshima-u.ac.jp/=に財務諸表を
掲載する。