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新首都圏ネットワーク

『日刊県民福井』2005年8月24日付

法人化初年度
福井大、外部資金16%増

受託・共同研究が奏功


 福井大学は二十三日、法人化初年度となる二〇〇四年度会計を明らかにした。
当期総利益は二十一億九千七百万円の黒字決算で、全国の旧国立大学の中で十
五位。この大部分が付属病院の設備などに要した財政投融資からの借入金の償
還金や付属病院の未収金で占めているが、受託研究や共同研究などの積極的な
取り組みで、外部資金は大幅にアップ。経費削減などによって生じた純利益は
約一億円となった。 (畑 結樹)

04年度 黒字21億円、全国15位

 総利益に占める償還金は十六億円で、旧国立大学から引き継いだ付属病院の
未収金は四億四千万円。いずれも付属病院に関連する経費で、同大学財務課に
よると国立大学の法人会計基準では「利益」として計上される。実際の純利益
である約一億円は光熱費や両面コピーなどの経費削減などによって生まれたと
いう。

 収益は二百七十二億円。このうち国からの運営費交付金が百四億円(40・
6%)、付属病院収益が百億円(39・0%)、授業料などが三十一億円(1
2・0%)などとなっている。受託研究や共同研究などの外部資金は九億円
(3・7%)で、前年度比で16・0%の伸びとなった。

 費用面では人件費が百三十二億円(56・0%)、診療経費が六十七億円
(28・5%)、教育研究経費が二十一億円(9・1%)など。

 国立大学法人に対する国からの交付金は今後も減っていくため、同大学財務
部では「今後も経費節減と病院の収入増に努める」としている。