トップへ戻る  以前の記事は、こちらの更新記事履歴
新首都圏ネットワーク

『日本経済新聞』2005年8月23日付

国立大の資産総額9兆円・法人化後初の決算


 文部科学省は23日、全国89の国立大学の法人化後初の2004年度決算の概要を
まとめ、公表した。4つの大学共同利用機関を含む93法人の資産総額は約9兆円、
収入に当たる経常収益は計2兆4400億円だった。純利益は計1103億円に上ったが、
同省は「法人への移行に伴う一時的な利益が大半。国立大の財政状況は総じて
厳しい」としている。

 各国立大は昨年4月の法人化で企業会計にならって決算書類を作成、公表する
ことが義務づけられた。文科省は第三者評価機関の国立大学法人評価委員会の
意見を聴き、決算を承認する仕組み。各大学が提出した昨年度決算に評価委か
ら特段の意見はなく、29日に承認される見通し。

 文科省のまとめでは、全国立大の総資産は9兆793億円。内訳をみると、土地・
建物・研究設備などが7兆7363億円と85%を占め、図書は4762億円、現預金は
4825億円。研究活動で取得した特許権は13億円だった。