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共同通信配信記事
2005年8月23日付 国立大、1100億円黒字 法人化後初、04年度決算 国立大の法人化後初となる2004年度決算で、全89大学のうち88大学 で計約1100億円の黒字となり、収益から経費を差し引いた総利益が最も多 かったのは大阪大の71億円だったことが23日、文部科学省のまとめで分かっ た。 しかし経常収益の大部分は、旧国立大時代から引き継いだ未収授業料や付属 病院の薬の在庫分などで、経営努力などによる総利益は54億円。文科省は 「経費削減や外部資金獲得など経営努力が一定程度実った格好だが、法人化に 伴う特殊要因が総利益を大幅に増やした」としている。 岐阜大は付属病院の新築で減価償却費がかさんだことなどから13億円の赤 字となった。 総利益が多かったのは大阪大に続いて東大70億円、九州大63億円の順。 規模が大きく受託研究費などの外部資金を得やすい旧帝大や、収入の多い付属 病院を持つ大学が並んだ。 1億円に満たないところも13大学あった。総利益分は剰余金として、大学 の裁量で教育研究経費などに使用できる。 経常収益が多かったのは東大の1771億円のほか、京都大1193億円、 大阪大1064億円、東北大1031億円となり、4大学で1000億円を超 えた。 89大学に自然科学研究機構など4法人を加えた93法人の経常収益は計約 2兆4500億円だった。 収益のうち国からの運営費交付金は47.7%、付属病院収益は25.5%、 授業料や入学金が14.6%、外部資金は6.6%。一方、費用は人件費が5 5.3%、診療経費18.1%、研究経費9.9%、教育経費4.4%。 外部資金の額が多いのは東大の269億円、京都大136億円、大阪大11 9億円の順。15大学では1億円に満たなかった。 決算は29日に予定されている文科相の承認を経て確定する。 |