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新首都圏ネットワーク

『北國新聞』2005年8月19日付

富山医薬大病院が職員表彰制度 トロフィーは高岡短大が制作


 富山医薬大附属病院(院長・小林正副学長)は今年九月から毎年一回、優れ
た職員を「TheMostValuableスタッフ」として表彰する制度を
創設する。表彰者に贈呈されるトロフィーは新「富大」の芸術文化学部長とな
る前田一樹高岡短大教授が制作に当たっており、十月の統合前に先立って富山
医薬大と高岡短大は「附属病院、医、薬学部と芸術文化学部の連携のきっかけ
としたい」としている。

 小林病院長によると、選考の対象となるのは医師、看護師、各種検査技師、
事務職員など全病院職員約九百人となる。手術実績や臨床に直結した研究、患
者へのサービス、経費節減など病院の管理運営面で功績のあった職員を医療サー
ビス向上に貢献したとして表彰する。副病院長会議を経て選考、決定する。

 小林病院長は昨年四月に国立大が法人化されて以来、診療科ごとの業績に応
じて人員、予算を配分するなどの方針を打ち出しており、個々のスタッフに医
療サービス向上の目的意識を明確に持ってもらうことが表彰制度を創設する狙
いである。

 高岡短大に協力を求めたことについては、「医療と芸術の教育、研究分野で
の協力をさらに進めたい」とし、今後、附属病院を増築する際には造形建築科
学コースの学生を対象にデザインコンペを開催するなど、附属病院と芸術文化
学部が連携して成果を上げる方向性を探っていく。

 トロフィーの制作に当たる前田教授はすでにラフスケッチを完成、実物はス
ズで作る予定である。同教授も「今後は技術の提供だけでなく、医療とデザイ
ンが融合した新たな教育、研究の境界領域をつくりたい」と連携の可能性を期
待している。