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『京都新聞』2005年8月11日付 最先端の医薬工融合促進 京大が精通者育成へ 10月に新拠点発足 京都大は10日、ナノテクノロジーと生命科学を融合した高度先端医療「ナ ノメディシン」を開拓する研究者・技術者を養成する教育組織「ナノメディシ ン融合教育ユニット」(ユニット長・松重和美副学長)を10月に発足させる、 と発表した。大学院生と社会人を対象に、1年間の講義と実習を実施し、基礎 研究の臨床応用と実用化を進める人材を育てる。 将来を担う新産業として期待されているナノメディシン推進に向け、日本の 大学と企業で不足している医薬工融合領域に精通する人材を育てるのが目的。 京大での医工連携の実践を土台に▽分子レベルで病変を見つけて治療する 「生体イメージング・ターゲティング」▽細胞機能などをコンピューターでシ ミュレーションする「生体機能シミュレーション」−など4分野でコースを開 講。京大の吉田キャンパスや桂キャンパス、神戸市の臨床研究情報センターな どで実践的な講義や課題解決型の実習を行い、大学や企業でのリーダーや開発 の核となる研究グループを育成する。 教員は工学研究科、医学研究科、再生医科学研究所を中心に構成。初年度は 大学院生20人、社会人60人程度を募集する。土曜や休暇期間に集中講義を 行うなど、大学院や企業に在籍したまま受講できる。「京大が強みとする分野 を生かし、京都から新しい産業を生み出したい」(小寺秀俊工学研究科教授) としている。 |