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新首都圏ネットワーク

『朝日新聞』2005年7月22日付

特色ある大学教育GPに47件採択 文科省


 文部科学省は22日、大学教育の改善につながる優れた取り組みを選んで重
点的に補助金を配分する「特色ある大学教育支援プログラム(特色GP)」の
今年度の審査結果を発表した。国公私立の大学・短大から出された計410件
の申請を受けて、地域とのつながりを重視した教育など五つのテーマで計47
件を採択した。

 47件のうち2件は複数大学による取り組み。単独の取り組みの内訳は、大
学が国立12件(採択率16.7%)、公立2件(同5.7%)、私立20件
(同10.7%)。短大は公立3件(同27.3%)、私立8件(同10.0
%)。

 特色GPは今回が3回目。今年度の補助総額は約33億円で、各校に年間1
550万円を上限に2〜4年間配分される。

    ◇

 「教育課程の改善」のテーマで選ばれた関西学院大は「理系学生のためにデ
ザインした英語教育システム」を進めている。国際的な競争力が求められる科
学技術の分野だが、理工学部生は英語嫌いが多いという。英語でのコミュニケー
ション能力をつけるために、外国人教員による授業を行い、3年生向けに「科
学技術英語」の科目も設けている。

 「地域に生きる教員としての意識を培う」ことを掲げた取り組みは北海道教
育大。道内の学校の5割以上を占めるへき地・小規模校での教育を担う教員を
養成するため、山村留学などで現場を体験させている。

 外国籍の住民が多い地域にある群馬大学。「多文化共生社会の構築」を目指
し、外国人集住地域での課題を見いだす力の育成を図る。大学が群馬県と大泉
町と連携し、学生はインターンシップから政策の立案までかかわり、それが単
位として認定されている。