トップへ戻る  以前の記事は、こちらの更新記事履歴
新首都圏ネットワーク

『四国新聞』2005年7月9日付

方針転換し得票など公表−香大学長選


 一井真比古農学部長(60)が次期学長に決まった香川大の学長選で、具体
的な選考理由や学内投票の結果を非公開としていた同大は八日、あらためて会
見を開き、各候補ごとの得票数や選考理由などを公表した。合わせて学内の掲
示板やホームページでも掲載した。

 会見したのは、学部長や経済界の有識者ら十四人でつくる「学長選考会議」
を代表して委員の高木健一郎理事と加野芳正教育学部長。非公表を一日で撤回
したことについて高木委員は「票数が一人歩きして混乱を招く恐れから非公開
と決めていたが、社会からの要請に応える必要があると判断した」と釈明した。

 同大の教職員組合が投票結果と選考過程の公表を求めて申し入れを行ったこ
とや、七日の会見で報道関係者から強い要望があったことを踏まえ、八日に全
委員が連絡を取り合い、方針転換することで一致したという。

 各候補ごとの得票数は、一井農学部長百八十六票、石川浩名誉教授八十票、
竹内博明副学長七十二票、芳沢宅実副学長五十四票、高津義典理事十三票の順。
一井氏の新学長選出について高木委員は「学内投票での圧倒的な支持に加え、
農学部の改編などで大学改革に尽力する姿勢を評価した」と選考理由を説明し
た。