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新首都圏ネットワーク

『琉球新報』2005年7月10日付

琉大、授業料値上げ分を免除 困窮学生対象に


 今春、国立大学の年間授業料の目安となる「標準額」が引き上げられたのに
伴い、引き上げ相当分の授業料値上げに踏み切った琉球大学(森田孟進学長)
は8日までに、困窮学生を対象に奨学金の形で値上げ分の1万5000円を免
除することを決めた。

 森田学長や理事らが発起人となって立ち上げた「琉球大学学生援護会」で教
職員から寄付を募り、資金造成する。教育・学生担当の平良初男理事は「学長
は苦渋の選択で授業料の値上げに踏み切ったが、勉学のできなくなる学生が出
るかもしれないという懸念があった。本当に困っている学生に対しての支援が
必要だ」と援護会設置の趣旨を説明。「1口1000円で負担もそれほどは大
きくない。協力者はたくさんいるのではないか」と話し、期待を寄せている。

 支援の対象となる学生は今春、授業料免除と、奨学金の申請を行っている学
生のうち、授業料免除を受けられなかった学生で、学費を支払うことが難しい
と認められる者。大学側は、180人程度を見込んでおり、既に学費を納入し
ている学生については、奨学金として1万5000円を支給する。平良理事は
「寄付がたくさん集まれば、課外活動支援にも充てていきたい」と話していた。