|
『琉球新報』2005年7月8日付 経営効率化で目標クリア 琉大が法人化04年度「実績報告」 琉球大学(森田孟進学長)は6月30日までに、法人化で義務付けられた2 009年度までの中期目標に対する2004年度中の取り組み状況を「実績報 告書」としてまとめ、国立大学法人評価委員会に提出した。21日には報告書 の調査と分析のためのヒアリングが行われ、9月末までに同委員会から初年度 の評価が下される。 森田学長は4日、報告書の内容について総括。観光科学科の開設のほか、亜 熱帯島嶼科学超域研究推進機構や全学教員人事委員会の設置に向けた取り組み などを成果に挙げる一方で「改革と旧慣との調和を目指し、ソフトランディン グを心がけた結果、強烈なリーダーシップを発揮するには至らなかった」と学 長としての初年度を自己評価した。 04年度評価担当の大元正康理事は「ノルマとして課されていた病院経営改 善係数の2%と経営効率化係数1%を達成した。会計方法もこれまでとはガラ リと変わった中で、初年度でこれだけできれば、合格点ではないだろうか」と 話し、大学としての取り組み状況に胸を張った。 全国の国立大学法人ではそれぞれ、2009年度までの達成目標として「中 期目標・計画」を策定している。教育・研究などの質の向上、業務運営の改善 および効率化、財務内容の改善、自己点検・評価および情報提供など、5つの カテゴリーに基づいて達成目標を設定しており、琉球大学では、290項目を 目標として掲げている。このうち、初年度にあたる04年度は全体の76.5 %にあたる222項目について取り組みをスタート。財務面では非常勤講師手 当の削減による人件費の抑制などにより、経営効率化係数1%をクリアした。 今回提出した報告書を基とに、9月末までには評価委員会により、計画に対 する進行状況が5段階で評価される。2009年度の中期目標終了時の評価は、 次期の中期目標期間の運営費交付金の算定基準となることから、その足掛かり となる初年度の取り組みがどこまで評価されるか注目される。 |