トップへ戻る  以前の記事は、こちらの更新記事履歴
新首都圏ネットワーク

『四国新聞』2005年7月8日付

「密室選考」色濃く−香川大学長選


 香川大は七日、学長選考の経過について会見を開いた。しかし、学長選考会
議の委員は一人も出席せず、選考理由については総務担当職員が「最もふさわ
しい」と記した同会議の公示を読み上げただけ。「密室選考」を強く印象づけ、
情報公開意識の低さを露呈した。

 会見では、職員が学内投票での各候補の得票数を「学長選考会議の決定で公
表しない」と説明。面接で具体的に評価した内容についても、「今後の円滑な
学校運営に支障を来す」として一切答えなかった。

 情報公開の低調ぶりは学内も同様。学長選考会議は同日午後、学長候補者の
決定を学内掲示板に公示したが、一井氏の氏名と経歴のほか、投票結果につい
ては資格者数と投票総数、投票率のみ。選考理由も具体的な内容は書かれてい
なかった。

 同大教職員組合(松本康委員長)は六日、学長選考会議に対し、投票結果と
詳細な選考過程の公表を求めて申し入れを行った。申し入れ書では「投票結果
を公表する国立大学法人もある。非公開を貫くなら、香川大は情報公開におい
て劣り、地域に開かれた大学を標ぼうすることはできない」と、厳しく指摘し
ている。