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『河北新報』2005年7月1日付 東北大、産学連携の発展テーマ 組織研究へプロジェクト 東北大の未来科学技術共同研究センター(NICHe)は、組織マネジメン トの研究プロジェクトを設けた。産学連携の健全な発展をテーマに研究を進め る。企業と大学の連携がはらむリスクを回避し、大学の社会的信頼を維持する のが狙い。産学連携が対象の組織マネジメント研究は全国で先駆的な取り組み という。 組織マネジメント研究プロジェクトは前センター長の北村正晴東北大客員教 授が専任となり、学内、学外5人の研究者で構成する。 研究は2つの柱で進められる。「組織健全性マネジメント」は、公共性の高 い大学と、知的財産の占有を鉄則とする企業との連携をどう管理し、問題の発 生を防ぐかがテーマ。ケーススタディーと理論分析を行う。 「科学技術コミュニケーション」では、先端科学技術に対する社会の不安や 懸念の解消に向け、市民との対話や説明の方法などを模索する。原子力施設の ある宮城県女川町と青森県六ケ所村を中心に、現地でのフォーラム活動を通じ て実践研究をする。 NICHeは「大学の法人化に伴い、産学連携のマネジメントにも組織的な 対応が必要と考えた。研究組織としての社会的責任をより高めたい」としてい る。 |