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『京都新聞』2005年6月30日付 大学と地域の「橋渡し役」 京都市職員が京大の課長に 地域に根ざした大学づくりを進めるため、京都大は新設の「社会連携推進課 長」に京都市職員を1日付で受け入れる。自治体職員との人事交流は同大学が 国立大学法人になって初めて。「大学のまち・京都」づくりに官学が連携して 取り組むことになる。 京大に派遣されるのは京都市職員研修所の西村文恵担当課長補佐(42)で、2 007年3月まで京大の社会連携推進課長を務める。西村課長補佐は大学連携 の支援組織である「大学コンソーシアム京都」にも出向した経験がある。 同課長ポストは大学と地域との連携を深める目的で今年4月に設置された。 今後、京大ブランドを活用した外部資金の獲得や西陣などの町家を借り受けて サテライトキャンパスとし、教育研究や地域との連携事業を進める「京大町家 キャンパス」に取り組む。また同課で、これまで学部・学科や県人会組織など で対応がばらばらだった同窓会を組織化し「京大全学同窓会」の実現を目指す。 職員の派遣構想は国立大学法人として自治体や企業との連携を強化したい京 大と、大学を核にしたまちづくりを進める京都市の思いが一致し、4月下旬に 大学側から市に要請があったという。 市も「職員が大学運営に携わることで人的ネットワークが広がり、今後の市 の大学政策にも生かせる」(人事部)と歓迎しており、京大との2人3脚での 「大学のまちづくり」に期待感をにじませている。 京大の社会連携推進課は今後さらに外部からの人材を迎えていく方針。 |