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『山陰中央新報』2005年7月1日付

島根大が昨年度事業報告


 島根大学(松江市西川津町)は三十日、独立行政法人化初年度にあたる二〇〇
四年度の事業報告などを発表した。

 昨年度の収入は二百八十億円。内訳は医学部付属病院が約百九億円、国の運
営費交付金が約百六億円、授業料が約三十九億円で、受託、共同研究費など外
部資金、寄付金は約二十五億円だった。

 しかし、文部科学省の最終的な承認が済んでいないとして決算の詳細は公表
せず、法人化初年度の収支状況は黒字だったとするのにとどまった。

 昨年度事業については、特色ある研究を進めるなどの狙いで、学長裁量の
「政策的配分経費」(二億円)と「評価配分経費」(一億二千八百万円)を創
設。中山間地域、汽水域、健康長寿社会創出、ナノテクノロジーの四分野の
「重点研究プロジェクト」では、医学と工学分野が連携した研究で実用化が期
待できる新技術が開発されるなどの成果があったとした。

 来年度概算要求では、重点研究などの特別教育研究事業、施設整備、医療設
備整備の三分野で三十六件、四十二億三千九百万円を文部科学省に要求したと
した。

 法人化二年目を迎え、本田雄一学長は「前途を楽観できる状況ではないが、
地域と連携し、欠かせない存在となれるよう、発展させていきたい」と決意表
明した。